指揮将校は、坂井直中尉・高橋太郎少尉・麦屋清済少尉・安田優少尉。
二五日午後11時に歩三第一中隊将校室で斉藤邸襲撃について協議し、第一中隊の下士官の多くと、第二中隊の一部下士官を集合させ、安藤輝三週番司令の命令として襲撃任務を定めた。
そして下士官・兵約150名は4時20分に駐屯地を出発、5時斉藤邸に到着した。
| −装備− |
| 重機関銃:4 軽機関銃:8 小 銃:130、140余り 拳 銃:10数挺 発 煙 弾:若干 |
麦屋少尉が重機等をもって邸外を警戒する中、坂井中尉が表門から、安田少尉は裏門から侵入していった。
警備にあたっていた警官は銃剣を突きつけられつつ監視され、まったく身動きがとれなかった。
そして、斉藤内大臣が寝室から出てきたところを坂井中尉らが拳銃・機銃で射殺した。彼らは計47ヶ所に銃弾を撃ち込み、さらに数十ヶ所も斬り付け、遺体からはもはや流れる血もなかったという。
殺害後、裏門から出たある将校は警戒中の麦屋隊の下士官・兵らに返り血を見せ、
「見よ、国賊の血を!」
と叫んだ。
5時15分、引き上げ、坂井・麦屋は主力を率いて陸軍省付近へと向かう。